特集|伝統的工芸とあたらしい民藝
新年をはじめとする季節の節目には、今でも古来の風習を思い出し、それにまつわる用具を使うことが増えますね。
グッドデザイン賞受賞品の中には、日本の伝統的工芸品の技法が使われたもの、またその技法を絶やさぬ為に現代にあわせ生まれ変わったものが数多くあります。
工芸品を今の暮らしにあうよう一般化されることは、民衆のための工芸”民藝”でも提唱されたように、”実用として優れたものの美”として、また手作業と分業により仕事をつくるという取組みとしての評価もされています。
「特別な日の食卓」では、伝統的技法や工芸品から派生しながら普段使いもできる器や、昔からあった民芸品をあたらしくリデザインされたアイテムなどを集めました。
この特集では、食卓以外にも楽しめる手仕事の逸品、隠れた技法の美しいアイテムをご紹介します。
特別も日常も、ハレもケも、いつでも心と姿勢を正し、懐かしい気持ちにさせてくれる品々。あたらしい年のはじまりにひとつ迎えてみませんか。
■ すずも提灯/ミック・イタヤシリーズ
和紙で作られる伝統工芸品 提灯。
照明器具でありながらオブジェとして、また小さく畳んでしまえる利点も。和紙に防水加工を施し、LED電球と電池で動かす現代の提灯です。
■ 南部裂織 KOFU(こふ)
「裂織」とは、使い古した布を細く裂き、織りこみ、衣服や生活用品へと再生する青森県南部地方伝統の織物。パターンや色彩構成などを現代的なデザインのプロダクトに生まれ変わらせました。
■ one pots(ワンポッツ)/受け皿のいらない植木鉢
金属を回転させながら型にヘラをあて成形するヘラ絞り加工。
成形された2つの金属パーツを内外に重ねて底に隙間を作ることで、受け皿のいらない植木鉢に。水もこぼれずスッキリ。
4号 ¥4,180(税込)
5号 ¥5,280(税込)
■ 和紙名刺入れ/富山もよう×桂樹舎
越中富山の八尾和紙は、字を書くための紙ではなく、加工紙として製造され、富山の薬売りが使うカバンなどに加工されていました。その昔からの製法を守り続け、丈夫さを利用して作られた名刺入れです。
¥2,310(税込)